IT分野基準表
背景
IT分野における技術は社会の広い分野に浸透し、業務の必須要件となり、そのスキル修得の必要性はますます高まっています。大学においても実務的スキルを備えた人材を育成する情報処理教育が求められ、自学科目のみならず、企業等が提供する講座を活用する大学も増えています。科目履修を通じて修得させるスキルを明確化するとともに、第三者評価による講座の品質保証を行うための基準表として「IT分野基準表」が作成されました。
特長等
- ○IT分野の職種を提示のうえ、社会人若年層に対し各職種で要求されるスキルを役割レベル(4レベル)ごとに示しています。
- ○急速に進歩するIT技術に対応するため、毎年スキル項目を見直し、改訂を行っています。
- ○講座提供機関は、職種・役割レベルを考慮のうえ、実践的なスキルを修得させるための講座カリキュラム検討する際の指針として活用することができます。
- ○講座受講者は、目指す職種やキャリアに必要とされるスキルの全体像を確認することができ、ACPA認証講座の受講を通じて計画的なスキル修得が可能なため、早い段階からキャリア設計を行うことができます。
参照基準等
- ・これまでの実務能力基準表(IT分野)2008を全面改定し、社団法人情報処理学会がまとめた『情報専門学科カリキュラム標準J07』および独立行政法人情報処理推進機構(以下IPAと称す)が整備した『共通キャリア・スキルフレームワーク(以下CCSFと称す)』で定義されている知識体系(BOK)を引用した体系で見直しました。
- ・知識・技能の詳細については、IPAが実施する情報処理技術者試験の出題内容に関し、公開されている「シラバス」(情報処理技術者試験における知識・技能の細目)を参考にしています。情報処理技術者試験はCCSFに準拠した試験制度であり、キャリアレベルの判定尺度(レベル3まで)として広く利用されています。従って、新基準表においては、想定する人材に必要とされる能力(レベル)に照らして修得すべき知識・技能の幅と深さが分かるようになりました。
- ・本基準表で対象とするレベルは、従来の基準表と同様レベル3までとしています。これは従来同様学生および社会人若年層を対象とした講座・検定試験の認証および修得スキルの認定サービスを想定しているからです。
- ・既に認証・認定済みの講座および修得スキルは、従来の実務能力基準表2008を適用するものとします。