個人スキル認定制度

個人認定

個人認定とは、個人がビジネスにおける職務遂行能力(ACPA が定義する職種専門分野の実務能力)を一定の基準で習得したことを、ACPA が第三者機関として証明するものです。

個人認定には、次の2種類「スキル認定」と「スキルセット認定」の2種類があります。
スキル認定は、ACPA が実務能力基準表に基づいてスキル小項目単位で認定するもので、スキルセット認定は、企業等で必要とされる人材ニーズに対応したスキル郡をスキルセットとして認定するものです。(*スキルセット認定については今後の予定です)

ACPA の個人認定は、特定のスキル習得について、第三者(ACPA)から証明を得られたことになりますので、この認定情報を、就職・転職活動や、就職後のキャリア形成の際にアピールすることが可能です。

レベルの設定と認定手法

ビジネスにおける実務能力は、保有する専門知識・スキルと実務経験の総合力によって形成され、年齢や経験年数による各レベルによって求められることも違ってきます。
ACPA では、IT スキル標準 (ITSS) を参照して各階層 (レベル) を以下のように定義しています。

1. エントリーレベル 当該職種の上位レベルの指導のもと、または自らのスキルを発揮して担当業務の作業が実施できるとともに業務上の課題や問題を発見、解決できる。
主な対象者は、大学3〜4年、大学院生、社会人1〜3年等。
2. ミドルレベル 当該職種の作業を独力で実施できる。また、下位レベルの指導ができるとともに、社内やプロジェクトにおけるテクノロジ、メソドロジ、およびビジネスをリードできる。
主な対象者は社会人中堅層等。
3. ハイレベル 当該職種の責任者として、技術開拓や市場化をリードし、戦略策定に貢献できる。
主な対象者は、ハイパフォーマ(高度の専門能力を有し実務において指導的な立場で専門能力を発揮している人材)等。

さらに、エントリーレベルには、次の3段階の職種レベルが設定されています。

1. エントリーレベル
◆ レベル0
  • 就職前の準備段階。未就職者(入社前内定者)やIT分野への職種転換者が対象となる。
◆ レベル1
  • 入社1年目程度の社会人が対象となる。まだ本人のスキルの専門分野が確立されていない段階である。 専門的知識が少なく、実践による経験を積んで専門性を身に付けていく段階である。
  • 実際には、該当する職種について、比較的単純なルーティン業務について、上位職能の緊密な指導の下で個別の事項を遂行できる。
  • 経験値として、1件以上のプロジェクトに関与し、上位職能の指導の下で部分的な業務を行ったことがある。
◆ レベル2
  • 入社2〜3年目の社会人が対象となる。専門的知識をもとに実践による経験を積み重ねて自らの得意分野についてより高い専門性を身に付けていく段階である。
  • 実際には、単純なルーティン業務であれば、上位職能の包括的な指導の下でドキュメントを元に自ら遂行することができる。
  • 経験値として、2件以上のプロジェクトに参画し、上位職能の指導の下、小規模な一連のプロジェクト全体の業務を行ったことがある。

各レベルのニーズ、個人認定の手法を図に示します。

個人認定:各レベルの社会的ニーズ 各レベルにおける個人認定の手法